操船 | HANDLINGの最近のブログ記事

解け始めた手縄の謎

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風は、海面と接触する際の抵抗によって、相対的に上空の方が安定し風速も速くなる。
舟が止まっている場合は、海面の風も上空の風にもその方向に違いはないが、船が走るに従って、その速度と同じ且つ進行方向と逆方向の風が加味された「見かけの風」に変わってくるため、セールの上下では風の侵入角度に違いが発生する。


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梅雨の合間の晴天と程良い風に恵まれた第11回帆掛サバニ走せー大会。

糸満市役所近くの南浜には、地元糸満はもとよりヤンバルからの参加チームを含めて14艇のサバニが集まり、関係者の予想を超える賑やかな大会になった。

今回は、アビーム〜ブロードリーチの風を受けての第1レグ、第1マークを回航しジャイブ後にアビームの風になる第2レグ、第2マークから第3マークまでは向かい風を受けての漕ぎ勝負の第3レグ、逆にほぼ追っ手の風を受けてランニングで第2マークを目指す第4レグ、そしてゴールまでぎりぎりクローズホールドで上れるか否かの風に向かう最終レグと、セーリングとパドリングの両方の要素を存分に発揮しない限り勝つ事は難しいコース、昨年のこの大会同様に学生メンバーに綾風を預けた叔父さんチームは、上原謙さんにお借りした「第三エミ丸」に乗船して参加させて頂いた。

4月28日の練習報告 

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こんにちは.藤谷です
最近はblogを放置気味だったので,すこし何を書こうか悩んでしまいます・・・
先週の土曜日にいつも通りホームの宜野座で練習をしました.

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天候の影響によるコース変更、更にコース短縮と、関係者や参加者の皆が思い描いていたものとは随分と様相を変える事になってしまった「第2回帆かけサバニレースinやんばる」。それでも、今年初の帆掛けサバニ関連のイベントを飾るのに相応しいレースとなったのは、主催者の皆さんやボランティアの方々の熱意とご尽力に尽きる、と考えているのは私だけではないだろう。

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船大工の真似事を続けて5ヶ月。
腱鞘炎とまで言えば大袈裟になるのだろうが、馴れない電動工具を使っての作業は、腕や手の筋肉を強くする方向には働かず、指や手首に傷みをどんどん蓄積していったようだ。作業の後半では、電動カンナが重くて使えなくなる事もあり、元気な若者にバトンタッチをお願いする事さえあった。

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初めてディンギーに乗ったあの日から約30年。その船はオリンピックでも使われる470級だった。馬天の海で、何故か流されて沈んでいくシートを回収するために舟から飛び込み、先輩にほめられた事を覚えている。その後、ブランクをおいてレーザーを始めたばかりの頃は、必ずと言っていい程に沈ばかりを繰り返していた私だが、今では確信的に「沈をするかもしれない」とギリギリまで攻め、そして粘る事を覚えつつある。思い起こせば、速度や風に対する高さを犠牲にさえすれば、絶対に沈をせずに帆走らせる事が出来ると思い始めたのは、乗り始めて15年を過ぎてからでは無かっただろうか。

細身のサバニに魅せられて今年で6年。いつの間にか人生の半分以上の長さになってしまったセーリングディンギーでの経験が多少は役に立っているのかもしれないが、それでもレーザーとは全く違う帆掛けサバニでの修行は駆け出しの域を出ることは無い。

サバニ勉強会

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1.JPG9/25日曜日、南城市レースに向けて練習日としていましたが、台風接近の為海に出れないので、「勉強会するぞー!」とのキャプテンの一声に城間、喜納の二人と共に参加することとなりました。ヨットのビデオを見ながらセール、舵について学ぼうということでした。いい機会だなーと夕方6:00にキャプテン宅に到着すると・

ナンと・・・海想(1名)、源丸(3名)、うみまる(2人)と、続々と豪華な顔ぶれが・・びっくりして一瞬目がテンに(・・)なりましたが・・こんな嬉しい事は無いですね\(^0^)/
綾風の4名を含め総勢10名での勉強会となりました。

先週末のサバニ帆漕レースについて記したエントリーに対して、幾つかの質問を貰ったり、或いはメンバーの何人かは誤解をしている様にも見受けられた為、改めて私の意見を整理しておきたい。

今回の第2レグでは、明らかで強いウェザーヘルムを感じ、時には私の舵取りの技量だけでは舟の方向を制御出来ず、力任せの操船では徒に体力を消耗するばかりで如何ともしがたい状況に何度も陥ってしまった。また、その事によって風に対して切り上がった舟を今度は風下に下らせるという事を度々繰り返し、まるで酔っぱいの千鳥足の様に舟を蛇行させる事になってしまった。

この事による距離や時間のロスは、感覚的ではあるが20%は下回らないのではないかと思う。従って、第2レグの総時間を2.5時間(150分)とすると、実に30分以上も時間を短縮し、且つクルーの負担を減らす事が出来た計算になる。

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前日の艇長会議での熱い議論は、如何に実行委員会の方々がきめ細やかな配慮によって、レースを安全且つ皆が楽しめる様に運営してくれているか、そして各チームが如何にこのレースに情熱を捧げているのかを肌で感じさせてくれるものだった。

話し合いの結果、島内海域レースになるのか那覇までのレースを決行するのか、当日の朝の海況確認後に決定する事となり、やきもきした気持ちを抱えて眠った翌朝7時過ぎ。那覇までのレースを決行する旨の島内放送を聞いて、一人雄叫びを上げていたのが私だった事を白状したい。

北からの風に合わせたフーのセッティングを終え、初めての那覇までのレースに参加するメンバーとともに、いつもどおりの軽快なスタートで綾風のレースは幕を開けた。


以下、各レグで私なりに感じた事を備忘録を兼ねて認めてみたい。

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フーの縫い

サバニのセールにはどの様な形が最も適しているのか、各チームが試行錯誤や情報交換を重ねつつ、また発見された大昔のセールや数少ない船大工らの貴重な助言を参考にする事によって、レースで見かける各艇のセールデザインがある一定の方向性に収斂しつつある様に見受けられる気がするという事は、既に本文で述べた通りである。

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あとがきに変えて

章の変わり目で、いきなり「あとがき」というのも変なものだが、私が沖縄のサバニから学ばせて頂き、そしてこれまでのセーリング人生で得た経験を元にした考察を読者の方々と共有させて頂く為の投稿を、前の9章で一旦終わりとさせて頂く事は、実は本稿を書き始めた当初から考えていた事である。

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あの写真に憧れて

帆を右舷側に張り出した一人乗りのサバニが、僅かに波をたてながら、滑る様に静かに進んでいる。

乗り手の右手には舵ウェークが、左手には帆から延びた手縄が握られている。

彼は、左舷側の舷側上に腰掛けつつも、乗り手はその右足を反対側の舷側に伸ばして、舵ウェークを固定する事を補佐しているかのようにも見える。

サバ二の横歩き


少しでも理解を深めたいとの思いから、また愛艇の修復に自らが参加出来ない申し訳なさを紛らわそうと、サバニの模型を作った事がある。綾風が帆掛けサバニとして生まれ変わろうとしていた、2009年の初夏の事である。


舵ウェークいろはのい

「舵ウェークをまともに扱う事が出来るのは、今では一部の老人を残して他には存在しない。その老人達も、もはや海に出れる様な年齢ではない。」

これがサバニの事を学び始めた当初の、極めて早いタイミングで聞かされた言葉の中の一つだった。


オーバー7m

僅か2~3mの差と言う事が憚られる程の余りにも大きな違いが、7m前後の長さを持つサバニと、前述の小型サバニとの間には、確固としたものとして存在している。


小型サバ二の場合

さて、大小様々なバリエーションが存在するサバニの中で、ここでは一人乗りの小型サバニと、普段私たちがレースで使う長さ7~8mの物との二種類のサバニについて、特に舵ウェークの使い方に焦点を絞って考える事にして見たい。


サバ二の大きさ

サバニの事を良く知らない人に、その大きさは一般的にどれ位なのかと問われたとしたら、果たしてどの様に答えるべきだろうか。

私を含めた帆掛けサバニレース愛好家がその問いに答えるとしたら、例えば座間味レースのルールブックにも明記されている様に、サバニの大きさは全長が6~8mの範囲の物が普通ではないかという回答が最も一般的な物になるであろう事は想像に難くない。しかし、実はそれだけではサバニという舟の本質の全てを的確に表現できているとは言えないという事が、最近になって少しずつ解ってきた。


中程の漕ぎ手の回頭への貢献

「漕ぎと帆走の関係」の章で述べた様に、最も後方に居る舵ウェークの次に、舟の方向制御に貢献出来るのは、前方に乗船している一番ウェークである。これは、舵ウェーク同様にJストロークや寄せ漕ぎを駆使する事によって、舟の先頭を舵取りの指示する方向に向ける事が出来る事を意味するものだが、舟の前後方向の両端近くに位置している者ほどその影響力を発揮しやすいという事は、テコの原理を持ち出すまでもなく、誰もが容易に理解出来るはずである。

C.L.R.は不変か?

まだ初歩のセーリングディンギーの帆走メカニズムの説明を受けていた頃、セールとセンターボードを飛行機の両翼に例えたレクチャーを受けた事がある。

但しセンターボードはセールの様に揚力を発生させる目的のためにある物ではなく、むしろ逆にセールが生み出す揚力の成分の一部を打ち消す為に備えられているため、厳密には両翼という表現は正しくはないものの、例えば海水面を境界にして半分を空中に出し、残りの半分を水中に沈めて飛行する横方向に90度傾いた機体を想像する事は、ヨットが風を受け流しつつ推進力を得て、また海水面下の働きがあって初めてセーリングが成立するという事を理解するのには良い例えなのかも知れない。また、センターボードの面積がセールのそれに比べて格段に小さいのは、空気と水の抵抗の違いによるものであるという説明も受け入れやすいだろう。

曲げる為に傾ける

カタマラン等の複胴船を除いて、セーリングボートは通常の帆走時には風下側に傾いているものであり、ある程度の傾きがあった方がむしろ船は安定している。それは、セールコントロールによって船の傾きを制御する/出来る事とほぼ同義に捉えても差し支えがなく、従って同時にセールによって船の姿勢を制御する事が困難な下りの帆走との対比でもある。


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可動式ウェイト

ヨットに乗った事のない知り合いに、「何故、大きな男達がヨットの舷側で両足を外に出して、何もせずに、ちょこんと並んで座っているのかが理解出来ない」と言われて、思わず笑ってしまった事があるが、それはその言葉の行間に、船の進行方向に対して横向きに行儀ただしく並んで座っている男達が滑稽に目に映る、というニュアンスが含まれていたからである。

ウェザーヘルムのおさらい

ウェザーヘルムについては以前ごく簡単に触れたが、ここで念のためにおさらいと、少しの追記をして見たいと思う。それは操船者の意思や意図の範疇を超えて、船が自ら風上に上って行ってしまう性格やその状態を指す。

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何故、上り性能を気にするのか?

近年の、ビーチ沿いに設置されたトライアングルコースを使った帆掛けサバニのレースでは、風上に向かうレグや場合によっては全行程で多くのチームがフーを上げずにパドリングに集中する事があると言う。

サバニのレース競技はヨットレースではないから、この戦略は至極当然な事なので何かを論ずる必要牲はここには一切存在しない。が、その一方で、帆掛けサバニのレースだからとのこだわりを持ってセーリングのみでの勝負を選択したサバ二の多くが、漕ぎだけのチームに対して歯が立たなかった事があるという、その事実一点のみに対して、極めて微風の海況以外ではセーリングが勝るはずだとの考えに取り憑かれている私としては、一種の残念さにも似た感覚を覚えずにはいられない。

上り角度の追及

海は、その下にたたえられた海水の深さに比例しながら、言葉で言い表す事さえ憚られる様なエメラルドグリーンから濃紺へと変化するグラデーションの間で、自身の色を変化させつつ刻々と移ろい続けている。時折見上げる帆柱のトップでは、熱く、そして眩しく降り注ぐ太陽光を背景にして色を奪われた赤い風見が、目を細めてはじめてほぼ船尾方向に向けてたなびいている事が、そのシルエットから見て取れる。その時、おもむろに一番ウェークが、5艇身先にブローが吹いている事を乗員に告げた.....。


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チューニングの影響

私の愛艇、綾風(あやかじ)を例に話を進めさせて頂くが、2006年のサバニ帆漕レースの当事、各チームのサバ二を運搬していたレッカー業者に「このサバ二が一番重い」と言われた石垣島の「うなぢゅら」よりも、更に綾風は重い。そしてその綾風には事実としてカーラと呼べる様な構造物はなく、自重によって水中に沈み込んだ船体自体が、横滑りを防ぐカーラやセンターボードの様な効果を発揮していたと考えられる。


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サバニはどこまで風に上れるのか?

さて、この様に独特のセールプランを持つサバニは、果たしてどれ位風上に対して上って行く事が出来るのだろうか。これはセーリング経験者が初めてサバ二にアプローチする場合に共通の、そしてごく自然な関心事であることは間違いないだろう。


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ハイブリッドセール

以前、東京商船大学(現東京海洋大学)の練習帆船日本丸の操船を見る機会があったという知人から、バーク型帆船の上り性能は見た目や想像を遥かに凌ぐものがあると聞いた事がある。もしも自分が流体力学について何らかの知識を持っているのならば、帆船の艤装、更にはヨットの縦三角帆やもちろんサバニのフーの形状について徹底的に追及して見るのだが、生憎とその為の時間はもちろんの事だが、むしろそれ以上に知識の欠如がそれを許してはくれない。


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6本~2本そして1本


ここでは多くのサバニチームのセールがそうである様に、合計8本のフーザンのうち、ミナー(帆の上げ下げのためのロープ:ハリヤード)を結びつけた最上部のものと、その下の2番目のものを除いた残り6本のフーザンから手縄が伸びていると仮定して話を進めて見たい。




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サバニの帆桟はヤードでは?

サバニのフーを他と比較する事によって考察すると言う意味では、地域的にも近接している中国や台湾のジャンク船等との比較が最も自然である事は間違いない。しかしサバニのセールプラン全体の形状には、大型帆船の艤装、例えばバーケンチン型帆船のそれを、そのままスケールダウンした物との類似点が随所に見られる様な気がしてならない。


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サバニのセールはフルバテン?

サバニのフー(帆、セール)には、フーザン(帆桟)と呼ばれるバテンが備わっている。

座間味~那覇間を競うサバニ帆漕レースのルールブックでは、木綿乃至はダクロンを材質とする一枚のセールに、竹のフーザンが6本以上装着されている事等が義務付けられているが、よほど小さなセールで無い限り、この6本以上という規定は至極妥当なものであると考える事が多い。


先人の英知

例えば、サバニ帆漕レースでのスタート風景を見ていると、以前はあまり統一性の無かった各チームのセールのデザインが、年々少しずつであるにせよ、ある方向に収束してきている様な印象を受ける。

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ハイウシミー

サバニ愛好者の中ではもはやバイブルと呼んでも差し支えない名著「沖縄の舟サバニ(白石勝彦、1995年)」は、今日の一連のサバニによるレースイベントの火付け役になった。同書の中で氏が描く精密且つ緻密なイラストは、サバニの造形美を余す事なく伝えており、その対象はウミフゾーという煙草・小銭入れを兼ねた携帯型簡易枕や、ミーカガンといった周辺の道具にまで及んでいて、ただ見ているだけで楽しむ事が出来る。


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フーの扱いの基本

セーリングボートは、帆の膨らみによって生じる両側の風の流れの違いによって揚力を発生し、それを推進力に変えるものだと言う事は既に述べたが、その膨らみの最も深い部分は特にドラフトと呼ばれる。


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ボートスピードの為の覚え書き

カタマラン(双胴船)やトリマラン(三胴船)等には当てはまらないものの、一般に単胴船のセーリングボートの帆走中の船体は傾いているものである。

なかでも、ランニング中の傾きはローリング(船の前後方向を軸とする回転、もしくは揺れ)を誘発し、船を極めて不安定な状態にしてしまう事があるため注意が必要で、それを回避するために例えば目指すべき方向が風下正面であったとしても、あえて意図的に真後ろからの風に対して斜め方向に舵を切る事がある。その角度が僅かな物だったとしても、この事によって船のコントロール性は格段に向上し、前述のローリングによる沈の危険性からも解放されるものである。


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横滑りをうち消すもう一つの要素

ただ関係者の間で、毎年の梅雨明けに行われる座間味からのサバニ帆漕レースのルールに関連して度々話題に上る様に、本当に長くて深いカーラだけがどの様な場合も、常によりセーリングに向いていてサバニの帆走性能を高めるのかと言えば決してそうではないのではないか。


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カーラの役割

私が初めて帆掛けサバ二のレースの事を知った時に思い浮かんだ第一の関心事は、セールを使うのであればサバニにセンターボードを付けて良いのだろうか、という極めて初歩的な疑問だった。

サバニの事をほとんど何も知らなかったその当時は、センターボードが無いボートでの帆走など想像する事も出来ず、また珊瑚礁が発達した海域を航行するために平底になっているサバ二にはキールもないだろうから、横滑りを押さえる何らかの仕組が必要だと考えたためである。


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ウェザーヘルムを利用する

最近のタッキングがスムーズになって来た理由のもう一つに、艇そのものに対する慣れもあるのだろう。

2009年に糸満で行われた「帆掛けサバニ走せー大会」で、私たちは開始早々のタックに失敗して水舟になってしまった。


前の漕ぎ手と後ろの漕ぎ手

まだまだ経験も浅い私がチームではあるが、昨年末から今年にかけての練習の成果が少しずつ現れて来たのか、最近では以前に比べると格段にスムーズなタッキングが出来る様になって来た気がする。サバニ同様に沈の危険性があるディンギーの場合は1人、多くてもせいぜい2~3人が声と意識を合わせれば良い(これとて決して簡単な事ではないが)が、小型のものを除いてサバニの場合は5~6人が同じ目的を共有しなければならない。こんな点がサバニの面白さの最たる所ではないだろうか。


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サバ二における方向転換

上手く回れれば上手く行くが、躊躇をしたり小さくともミスがあれば上手く行かない。下手をすれば立往生して風に流されてしまいかねない。そんな点では、サバニの上回りの回頭性能には、カタマランのそれと、甚だ感覚的な物かもしれないが、幾つかの類似点がある様な気がしてならない。


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ウェザーヘルム

この世に一艇として同じサバニが存在しない以上、一概に定義する事は大変危険な事なのかもしれないが、サバニはその船形、特に船首の形状によって、充分な上り性能を生まれ持っていると感じた事が多い。


見かけの風

さて、そろそろ帆走について述べて行く事にしたい。

例え吹く風の強さや方向、そして舟の進行方向が一定であったとしても、停止した状態と帆漕中で舟が受ける風が異なるという事は、ヨットやウィンドサーフィンの世界では極めて初歩的な常識である。


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一番ウェークの重要性

ところで一番ウェークとトゥムウェークの連携においてのみならず、またハーリー(ハーレー)競漕で頻繁に言われる事と同様に、帆漕サバニに於いても一番ウェークの重要性が変わる事はない。

一番ウェークは、自分よりも後方の漕ぎ手にとってのペースメーカーとなるばかりでなく、前方のブローやパフ、或いは波や海面の情報を、多くの場合は帆によって前方の視界が遮られている後方の乗員に正確に、そして大声で伝達する役割を担っている。また、慣れた一番ウェークならば、後方の漕ぎ手が疲れているか否かを背中で感じらる事ができるという話を聞いた事があるが、視界は前方を見据えつつも舟全体の特に漕ぎの挙動の源になる訳である。


一番ウェークとトゥム(舵)ウェークの連携

一方で複数のメンバーでサバニを漕いでいる場合、舵ウェークと、特に一番ウェークとの連携は重要である。舟の方向を制御する事に最も貢献出来るのは、舟の前後方向の中心近くではなく前後端にいる漕ぎ手である事は力学的にも理解しやすい。


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「漕ぎ」の基本


ラダーではなく舵ウェークで舟の方向を制御するサバニの場合、ウェークのさばき方は、漕ぎだけの場合はもちろん帆漕時においても最も重要で基本的なサバニの扱い方ではないだろうか。




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はじめに

帆かけサバニのレースが「勇壮」であると表現される事は多い。例えば座間味からの「サバニ帆漕レース」のスタート地点で、それぞれ工夫を凝らした帆(フー)をあげたサバニが40艇近く並ぶ様は、少なくとも今のところは1年に1回しか見る事の出来ない壮観であり、私も初めてその風景を見た時には文字通り心臓を鷲掴みにされてしまった。


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素晴しい運営スタッフの情熱と心意気が滲み出る様な、恐らく私以外の全てのサバニ乗りにとっても至福のイベントだったに違いない「第1回帆かけサバニレースinやんばる」。

メンバーの構成比が地元と本土組でほぼ半々の我がチーム綾風の弱点を少しでも克服しようと、昨年末から始めた月一回の全体練習の成果が徐々に現れて来たからなのか、終始安定した帆漕を続けた結果、沈をする事はおろか一度もその危険さえも感じる事もなく無事にレースを終える事が出来た。昨年秋の糸満でのレース「帆かきサバニ走せー大会」でのスタート早々の沈からその後のDNFにつながっていったあの負の連鎖が嘘の様である。


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何年も前に買った小さなカヌーの入門書「図解コーチスポーツシリーズ「カヌー」浜中啓一監修、成美堂出版(1995年)」を書籍の整理に伴って開き、殆ど初めてその紙面に目を通した。


何気なしにめくるページの中で、ふと目に留まる箇所があった。それはシングルパドルの使い方の説明ページで、写真入りで開設されている「漕ぎ方」が、私が教わって来たサバニのそれと何となく似ているのである。


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酒のつまみにと、久しぶりに昨年のサバニ帆漕レースの記念DVDを再生してみました。このDVDビデオには、プロの歌手でもある友人の唄をBGMに入れてあるため、著作権の問題等から皆様に見て頂く事が出来ずにその点では残念なのですが、何度見ても飽きないその映像は今年の6月に開催されるレースに心を誘ってくれます。昨年は、少々強い位の風が終始吹いており、最高で9ノット近くのスピードが出たサバニのポテンシャルに心が踊るセーリングを体験出来たのですが、映像中のレース最中の伴走艇からの掛け声に「おやっ?」と思い当たる事がありました。



復興の大漁旗

手染めにこだわり続けて150年。大漁旗・命名旗のご用命は宮城県気仙沼市・菊田染工場まで。

リンクのお持ち帰りを歓迎致します。

<p style="font-weight:bold;font-size:14px;margin-top:7px;">復興の大漁旗</p><a href="http://www.tairyobata.jp/"><img src="http://www.tairyobata.jp/resources/public/flag_nevergiveup_j_s.jpg" style="border:1pxsolid#ccc;"></a><p style="font-weight:normal;font-size:11px;margin-bottom:8px;">手染めにこだわり続けて150年。大漁旗・命名旗のご用命は宮城県気仙沼市・菊田染工場まで。</p>

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このブログは、沖縄の伝統帆漕漁船「帆掛けサバニ」の機能美や性能に魅せられた私たちの日常の取り組みを、記録として残している物です。
知識も経験も十分でない駆け出しの私たちが情報発信をする等という事は恐れ多くて出来ませんが、木造舟で独特なセーリングプランを持つ帆掛けサバニの保守や、操船等に関する疑問、解決手段等の私たちなりの見解も、この場で発表出来ればと思っています。
もしもこのブログを介して、既存のレースチームはもちろんの事、帆掛けサバニに興味を持つ人達の間でも情報交換やディスカッションが出来たとしたら、これに勝る喜びはありません。

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